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建通新聞掲載

大学を卒業後にハウスメーカーに就職し、営業設計部で経験を積んだ。働き方の改善などを提案するも大企業では実現までに時間がかかると感じ、独立しようという思いが強くなった。そこで、妻の父親が経営していた建設会社を継ぐことを決断する。

社長に就任し、19年目。従業員がやりたいことを実現できるように後押ししたいとの思いから「全社員副業計画」を掲げる。「建設業界を目指して入社した人もいる。その一方で、他にやりたいことがあったがかなわず入社した人もいる。会社がサポートして、従業員がやりたいことをかなえてあげたい」と思いを語る。

3月末にはCLT工法を用いた新社屋が完成する。1階に、従業員が自由に副業を楽しめるスペースを設ける。地域交流、人材確保、ビジネスチャンスの場として生かす。

今後の展望は、CLT工法を使った工事の受注を増やすことだ。大阪・関西万博で大屋根リングに使用されたことで注目を集めており、「今のうちに実績をつくっておく」と意気込む。

(大阪支局=清水遥音)